「門」

 異質の作品である。

金属特有の色を利用して銅版に嵌め込み、溶接し後はひたすら木炭で磨いた。

磨いて磨いて磨くと形がくっきりと表れてくる。

当時私はジュエリーの仕事を会社からもらいフリーでやっていたので、もっと

技術を磨こうと、新宿のある工房に一時期通った。

そこで先生の指導のもとはじめて作ったのがこの作品。

唯一幾何学模様の作品である。

貴重なものだが、都内で子育て仲間だった、あるお母さんが買ってくれた。

今は訳あって音信普通であるが、もし万が一子の文章が目に止まり連絡が取れる

ようになったらうれしいと思っている。

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